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第4回
「働く女」の育て方と伸ばし方

欧米ではクォータ制(公的な機関や委員会に一定割合の女性枠を設ける制度)の導入と定着が進んでいるため、取締役会における女性の割合が30〜40%という民間企業も珍しくなくなってきました。しかし、残念なことに日本では、役員どころか一般の役職者でも女性の構成比が低いのが現状です。
理由の一つとして、日本の男性は、女性とのコミュニケーションが苦手、あるいは女性の活用方法がわからないという人が多いことが挙げられると思います。

前回のコラムで、女性はマルチタスクに対し柔軟な対応ができ、高いコミュニケーション能力を持っている生き物であると述べましたが、これは会社においては優秀な戦力となります。
しかしそれがあまり活用されることなく、女性の雇用や昇進の機会もあまり増えないのは、とても残念なことです。

そこで今回は、女性が育ち、伸びる職場のポイントを、コミュンケーションのとり方を中心に解説していきます。

コツ1:女性が相談・話す機会を設ける。

個人面談というフォーマルな対応だけでなく、ちょっとした時間に声をかけたり、個別に話を聞いたりする機会をなるべく多く持ちましょう。
時間は5分~15分など、短くてかまいませんが、なるべく頻度は高めにしてください。
女性の場合、不平不満を言葉にして発することと、それを聞いてもらえたということで、辛いという感情が緩和し、それを受け止めてくれた人には感謝の気持ちを抱くことさえあります。
「後にして」と冷たく拒否したり、聞き流したりしてはいけません。女性は執念深いところがありますので、不信感や反感につながることがあります。

なお、オフタイムでのコミュニケーションも大切ですが、女性と二人きりという状況は避けましょう。個別に話すのは仕事中だけにして、オフタイムではグループで会うというように、オンとオフを上手に使い分けてください。

そして、複数の女性社員がいる場合、均等にコミュニケーションをとるよう心掛けることもポイントです。評価は能力や結果に応じた差があってしかるべきですが、コミュニケーションについては平等になるようにしましょう。女性の場合、「あの人は気に入られている」「えこひいきだ」などと思い始めると、嫉妬(しっと)によりモチベーションが一気に下がるのです。

コツ2:組織の一員として正当に評価する。

昔から、特に経理や総務などの部門では、専門的な知識や技術を持つ有能な女性社員がいましたが、男性社員と同様に昇進や昇給することは少なかったようです。今は、組織の一員として正当な評価をし、ポテンシャルの高い女性にはリーダーや管理職といった役割を早期から経験させることが重要です。
女性を正当に評価し、組織の戦力として積極的に活用している会社であれば、女性社員は長期的なキャリアプランを描きやすいので、定着率アップにもつながります。

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