第4回
「働く女」の育て方と伸ばし方
2012.02.07 [西澤 史子]
コツ3:女性同士の感情トラブルにはこまめな情報収集による早期の防止策を。
女性が集まれば、感情によるトラブルの発生はつきものです。
嫁・姑による感情的な対立に頭を抱えた男性も多いことでしょう。
しかし、女性の占有率が5割を超える職場では、感情の対立が主因のトラブルによる退職がとても多いため、防止策を積極的に講じる必要があります。
このトラブルを回避するには、日常のこまめな情報収集が最も大切です。少しでも様子がおかしい、なんとなく会話がぎすぎすしているなどの違和感があれば、個別に情報収集を行いましょう。ミーティングなどでは、この種の問題が提起されることはほとんどありません。ですから、情報通と呼ばれる存在の社員とは日頃から密にコミュニケーションしておきましょう。
そして、この種の問題を起こす女性は大体固定化します。嫌がらせなど問題行動を起こす女性が特定でき、一定期間指導しても改善されない場合、彼女がどれだけ有能でも断固たる措置をとる必要があります。一人の女性社員のために、他の女性社員に我慢や無理を強いれば、職場崩壊をも招きかねません。
コツ4:女性のライフスタイルに対する歩み寄りとフォロー
女性は、出産・育児・介護など仕事以外の対応事項がとても多くあります。
出産を男性が代わることはできませんし、育児や介護についていくら男性が積極的になってきたとはいえ、まだ大半は妻が担っているという現実があります。
そんな中、どんなに仕事をがんばりたくても、まだ幼いわが子が熱を出している時に出勤を強いられては、会社への信頼感や忠誠心が失われるのは当然。だからこそ、さまざまな働き方が選択できるシステムを構築することが大切なのです。
休職や退職は、する方もされる職場もお互いに大変です。「午前中は職場で、午後は在宅で」など、柔軟に働ける環境を整備し、長期的な戦力として育成できれば、有能で忠実な人財が育ち、双方にとって良い結果が生まれるでしょう。
また、育児や介護、またご近所トラブルやPTA活動などのさまざまな難関(?)を乗り越えた女性は、高いコミュニケーション能力と問題解決能力が培われていますので、それを生かさないのはとてももったいないこと。これを会社の戦力として有効活用しない手はないと思います。
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