第16回
女性への指導・育成のコミュニケーション
2013.02.12 [西澤 史子]
指導、育成には、どんな時も参考になるマニュアルや答えはありません。指導、育成に関する手法を常に学び、コミュニケーションスキルを向上させ、指導、育成対象となる方と日常から信頼関係をつくることが大切です。
指導、育成は、一朝一夕に結果が出るような単純な作業ではなく、もしかすると数年、数十年後にその結果が出るかもしれないという長期的視点が必要です。
大切なのは、愛情をもってのぞむだけでなく、歩んでいる方向や速度がずれていないか確認しながら緊密で丁寧なコミュニケーションをとり、信頼関係のもと、育てていくという心掛けを忘れないことです。
今回、元代表監督の方は、指導・育成対象だった15名の女性たちに対して愛情はあったのでしょう。しかし、コミュニケーションを間違えてしまうと、相手のことを考えていたとしても、それが通じず、今回のような結果を招いてしまいます。
女性に対して指導・育成をしている立場の方がいらっしゃいましたら、定期的にプロフェッショナルなコンサルタントを交え、その指導方法や育成が正常に機能しているか確かめてください。指導、育成に力を入れているにも関わらず、その組織から退職、離職者が止まらない場合、その組織の指導、育成方法が機能していないケースが多くあります。
その組織に合った育成・教育スキームの構築は、もちろん組織力を向上させる上で大切です。しかしそれだけでなく、愛情に基づいて人を育てていく人財教育は、どのような組織であったとしても、最も力を入れて取り組むべき責務ではないでしょうか。
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