第58回
人生の正午
2016.07.01 [西澤 史子]
日本の平均年齢は約45歳だそうです。
これはユングが唱えた「人生の正午」にあたる年齢です。 「人生の正午」とは人の一生を4つの時期に分けて定義し、少年少女期~成人前期と中年期~老人期のちょうど間を正午に例えて表した言葉です。最近は精神的にも肉体的にも若い人が増えているので個人差はあるものの、大体40歳~50歳がこの人生の正午に当たる年齢と言われています。
0時から12時の午前、少年・少女~成人前期は夜から徐々に太陽が昇り、明るくなる様に、色々な事を学び、変化をしながら成長していく時期ですが、12時から24時の午後は太陽が少しずつ落ちて夜へと進む様に、老いに向かって人生の後半を生きていく時期になります。午前と同じように生きていくのではなく、午後は午後の生き方をする時期というのが「人生の正午」の考えですが、自分が「人生の正午」を迎えたのかどうかの判断はとても難しく、当のユングでさえこの判断が出来なかった為に、葛藤や混乱の悩める中年期を経験したと言われています。
人生の正午以降の中年期は、仕事では責任ある仕事を任されたり、子育てでは子供が思春期を迎え難しい時期に入っていたり、また自身の体も若い頃とは同じような体力、健康を維持しにくくなる時期です。自分がやりたいこと、やれるとイメージしている事と実際に出来る事とのギャップが生まれる時期で私も実際にこのギャップを日々実感しています。お酒を飲んだ次の日の回復の遅さや、人の名前が覚えられない、出てこない等、確実に「午後」にいるのだと感じます。
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