第78回
結果を出す人は好き嫌いがはっきりしている
2017.04.21 [西澤 史子]
好きな事と嫌いな事はなんですか?と聞かれて即答できますか?
意外と、即答できる人は少ないんです。
好きな事、嫌いな事がはっきりしているということはポリシーをもっているということですが結果を出す人は好きな事と嫌いな事がはっきりしています。
結果を出す、つまり自分の望むことを実現することは自分が描く理想の実現です。その為には自分が望まない世界、嫌いなことが明確であればあるほど、理想とするビジョンが際立ちます。
例えば、とても綺麗好きの人を例に挙げてみましょう。
その人は乱雑な部屋にいるだけで苦痛を感じる綺麗好きです。その人にとっては乱雑なオフィスに毎日出勤することは苦痛以外何物でもありません。しかしながら雇われの身としては、その乱雑なオフィスに対し出来ることは限られています。ましてや、その会社のトップがさほど美化に対して執着しない人で、掃除する暇があるのであれば仕事をしろ!というタイプだったとしたら従うしかないわけです。そして、その人は強く綺麗で整頓されたオフィスで働きたいと願うようになります。
その為にはどんな選択肢があるのか?
転職するか、その会社で自分でルールが作れる立場になるか、自分の会社を立ち上げるか?
選択肢が明確になったらそれを選択するか否かです。
このまま乱雑なオフィスで毎日ストレスを感じながら働くということとそれぞれの選択肢を比較した場合、綺麗好きなその人はいずれかの選択をする可能性が高いと言えるでしょう。
つまり理想や夢の裏には、必ず望まない事、嫌な事があり、その両方がそろってこそ強い願いとして際立ち実現する力となることが往々にして多いのです。
好き嫌いがはっきりしているということは、とくに何等かの成功を実現する上で重要な要素です。
通販事業で年商数百億を計上する会社を経営するMさんは、勝ち負けの勝負や、ランキングをつけられることが昔から大嫌いでした。学生時代は体育祭や試験が嫌いで、なぜ友達と勝負をさせられたり順位をつけられるのだと、とてもストレスに感じていました。大学にはいやいやながらも入ったものの、就職活動に伴う面接や試験が嫌いで就職浪人に。
しかし、働くことが嫌いなわけでなかったので、自分の友達と数人でITを活用した通販会社を立ち上げました。とにかく既存の組織に入る事やその為の就職活動がしたくないという願いで起業した訳なので背水の陣です。
起業した最初の数年は苦しい状態が続きましたが今では誰もが知るネット通販企業となりました。
とくに創業者社長で結果を出す人には好き嫌いが多く神経質なタイプがとても多いのです。つまり、好きな事と嫌いな事を両方明確に持っている為、時にはポジティブなイメージだけでなく“こうなりたくない”“これは嫌だ”というネガティブなイメージがビジョンの実現を大きく後押しするのでしょう。
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