コミュニケーション達人への道

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第20回
尊厳欲求と自分を愛するという事について ~前篇~

“アナと雪の女王”に出てくる「ありのままで」の歌詞があれほど多くの人の心を掴んだのは、「ありのままの自分」を認めて欲しい、つまり尊厳欲求を充たしたいと強く願っている多くの人の願いの現れかもしれません。
今の日本は生理的欲求、安全欲求、社会的欲求までは充たされた人の多い幸せな国です。だからこそ、多くの人が次の段階である尊厳欲求を願いつつ、ありのままの自分を認めて欲しいにもかかわらず、現実は「ありのままで」認めてもらう事が難しい現実にストレスを感じている人が多いからこそ、「ありのままで」の歌詞が心に響いたのではないでしょうか。
人に合わせたり、人の目を気にしながら過ごしている日常は、これが正しいのか、それとも自分を偽っているのではないかという不安に襲われます。家庭を含めた組織、団体に属しながら、存在や価値を認めてもらえないストレスは想像以上にその人の心を苦しめます。仕事に於いてもこの尊厳欲求が充たされなければ、モチベーションを高く業務に取り組むことはできないでしょう。仕事の大きな成果や実績には、その当人の自発性やモチベーションが大きく影響しますが、尊厳欲求の上にある自己実現欲求を充たしたいという気持ちが生まれないと、自発的かつモチベーション高く仕事に取り組めません。
また、日本人はとても人の目や周りの評価を気にする人種であると言われています。例えば、日本人は世界でも群を抜いて対人恐怖症に罹る人が多いのですが、他の人の目や評価をとても気にする人がとても多いからこそでしょう。
人に認められている、評価されていると判断するのは自分自身です。
自分が人に認められている、評価されていると素直に受け止め、感じる為の心の在り方については、次回後編でご説明します。


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