How to be a Gentleman

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第34回
雪吊り(ゆきつり)

雪吊りは、どれも同じように見えるかもしれませんが、実は3種類あります。

一つ目は、「しぼり」。
主に背丈の低い樹木に行われます。街中では、「つつじ」に施されているのをよく見かけます。周囲を数本の支柱で囲み、結束した部分から縄を吊り下げ、枝をつり上げるように縄で絞る方法です。

二つ目は、「幹吊り」。
主に若い樹木にされるもので、支柱を用いずに直接幹のてっぺんに縄をくくり付けて、いくつもの縄を垂らして枝を一つ一つ吊っていく方法です。

三つ目は、「りんご吊り」。
これは、雪吊りの中でも代表的なもので、主に老木に行われます。幹の近くに立てられた支柱の先端から、縄を一つ一つの枝に張る方法です。絵葉書や観光用のパンフレットなどでよく見られるのが、この「りんご吊り」です。

これらに用いられる吊り縄は、南側には少なめに、北側には多めに張られるのが基本だそうです。庭師の方が、細い小枝にまで縄を吊るす様子を見ていると、木々に対する温かい心配りが感じられます。
北陸で生まれ育った者として、幼少のころからこのような風習を見て、触れ、香りで感じ続けてきたので、今もなお受け継がれていることを誇りに思います。

今回は、「How to be a gentleman」のテーマからそれてしまいましたが、「いしかわ観光特使」として、少しでも多くの方々に、古き良き新しい石川県をアピールさせて頂きたく、今回は「雪吊り」をご紹介させていただきました。

冬の金沢にも、きまっしね!

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