第10回
旬のジャガイモ
2011.11.08 [栗本 清]
「ジャガイモ」と聞くと、ポテトチップス・ポテトフライ・ジャーマンポテト・ジャガバターなどが思い浮かびますよね。僕も大好きなポテトチップスを連想します。
しかし今回は、イタリア料理のシェフらしく「ジャガイモのニョッキ」をご紹介します。
レシピは次のページで。まずはジャガイモの豆知識から!
ジャガイモは、煮る・揚げるなど、さまざまな料理で活躍する食材です。
ジャガイモには、ビタミンB1、B2、ビタミンC、またミネラル成分がたくさん含まれています。特にビタミンCは、みかん並みに含まれているんですよ。
ジャガイモのビタミンCは熱に非常に強く、煮たり焼いたりしても壊れにくいので、ガン・高血圧・心筋梗塞などの成人病の予防や、美容にも効果的です。
また、ジャガイモに多く含まれるカリウムは、体内のナトリウム(塩分)量を調節し、高血圧を予防したり、利尿作用によりむくみを改善したりする効果があります。
食物繊維や鉄分も多く、整腸作用、便秘の改善効果、貧血の予防になり、まさに栄養の宝庫といえるんです。
成分のほとんどがでんぷん質で、カロリーは同じ量のご飯に比べ1/2程度と、意外と低め。カロリーが気になる方やダイエット中の方にもお勧めできる食材です。
ちなみに、昔から「ジャガイモの芽には毒がある」といわれ、ジャガイモの芽を食べることはタブーとされてきました。緑色に皮が変色しているジャガイモも、避けた方がいいのです。
ジャガイモの芽や緑に変色した皮の部分には、ソラニンというアルカノイドが含まれます。このアルカノイドを含んだジャガイモの芽や緑に変色した皮の部分を食べると、中毒症状が出てしまい、めまいや吐き気、お腹が痛くなったり下痢になったりします。
芽が出てしまったり、皮が緑に変色したりしたジャガイモは、皮を厚くむき、芽の部分をしっかり取り除いてから調理してください。
なお、世界に存在するジャガイモの品種は、品種改良などによって約2000種にものぼるそうです。男爵芋、メークイン、キタアカリ、インカのめざめ、ベニアカリ、ホッカイコガネ・・・・・まだまだたくさんあるんですが、僕が知っているのは数種類だけです。
基本的なことは、まず購入する時にジャガイモをどんな料理に使うかということです。ポテトサラダやコロッケにするのであれば、煮崩れしやすい男爵薯などが向いていますし、メークインやホッカイコガネなどは煮ても崩れにくいので、カレーやシチューなど煮込む料理に向いています。
『vegetalia』(※)にはいろんな種類のジャガイモがあります。
さて、ニョッキはどのジャガイモで作ろうかな!
(レシピは次のページ)
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