カリスマシェフ栗本流イタリアン!!

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第6回
海の宝物 イワシ

Ciao! Tutti! Tutto Bene?(皆さん、こんにちは!お元気ですか?)

夏の疲れが出るこの季節。暑くてビールをガブガブ、でも精力をつけようと脂ノリノリの焼き肉をモリモリ…なんて不摂生な夏を送ってしまった方の血液は、もしかしたらドロドロかも。疲れの出方も顕著かもしれません。

そこで今回のテーマは、有効成分が多いといわれているイワシ!ご存知の通り、イタリア料理には欠かせない食材です。
イワシをおいしく食べて、血液をサラサラに。そして、夏の疲れも吹き飛ばしてしまいましょう!

まずは、イワシの選び方のポイントです。
◎目が黒く、澄んでいる
◎表面の傷が少ない
◎身がしっかりと引き締まっている

鮮度が落ちると、栄養成分EPAが酸化し、体に有害な成分になってしまいます。新鮮なうちにおいしく食べましょう。

そもそもイワシは、ニシン科の魚類で、「マイワシ(真鰯)」、「ウルメイワシ(潤目鰯)」、「カタクチイワシ(片口鰯)」などの種類があります。皆さんがスーパーや魚屋で見かけるイワシは、ほとんどがマイワシです。
マイワシやウルメイワシの新鮮なものは、刺身や酢の物に。加熱調理の場合は、塩焼き、フライ、唐揚げ、煮付け、魚団子などにしますね。
カタクチイワシは生で食べることはあまりなく、フライ、煮物、魚団子などにします。イタリア料理でおなじみの「アンチョビ」は、このカタクチイワシを塩漬けにし、発酵させ、オリーブオイルを加えたもの。ちなみに、アンチョビは英語です。イタリア語ではacciuga(アッチューガ)といいます。ソースやドレッシングなど、さまざまな料理に使用するので、イタリアのほとんどの家庭にあると思います。

イワシなどの青背魚は、良質なたんぱく質はもちろん、カルシウム、ビタミンDも豊富です。最近では、前出のEPA(エイコサペンタエン酸)を多く含んでいることでも注目されています。このEPAには、血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、血液が固まるのを防いだり血管を拡張させて血圧を下げたりする働きがあります。それらにより、動脈硬化や脳血栓、心筋梗塞、高血圧の予防などに効果的であるといわれています。
イワシは他にも、イコサペンタン酸(IPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、カルシウム、ビタミンB2、鉄などの有効成分を多く含んでいます。

では、この栄養がたっぷり詰まったイワシを使って、おいしいパスタを作りましょう。(次のページへ)

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