第3回
因果応報のタネから、宝を創りあげましょう
2011.12.13 [出口 知史]
今回の第3回、そして次回の第4回は、日々の言動で改めるべき点がなかったかをチェックし、これから過ごす時間での言動をどうしていくべきかについて述べたいと思います。
前回は「自分が頑張ってきたこと、苦労の末に見えてきたものはつまるところ何なのか、そこから何を身の回りの人に学んで欲しいのかを整理して、“鉄板ネタ”をつくりましょう。そして、それはいつでも披露できるようにしておきましょう」と書かせていただきました。鉄板ネタはできましたでしょうか?
もしあまり良いストーリーが浮かばなかった場合でも、もう一度、別の視点からなんとかして作ることを考えてみましょう。といっても過去の記録を改ざんすることもできませんし、嘘をついてもいけません。したがって、例えば、後輩たちに「あの時、ああしておけばきっと良い結果が出ただろう。なぜならば……」といった自身の反省がアドバイスのネタになるかどうかで考えてみてはいかがでしょう。
ただし、反省を表現することは難しいです。根本的に恥ずかしいでしょうし、ひょっとしたら人間性を評価されるどころか、単に馬鹿にされるだけになるかもしれない、もろ刃の剣でもあります。ただ、リスクがある一方で、失敗した話とその反省は、聞いている側からすれば、これからの人生における時間を有効活用できることにつながるので、とってもありがたいのです。
また、そもそも「自分は失敗ばかりしてきたなあ」と実感している人はあまりいません。反省するポイントがその場その場で的確にわかってしまうような人は、今ごろは悠々と左団扇(死語でしょうか?)の生活をしているはずです。ふと立ち止まってじっくり考え直してみないと、なかなかわかるものでもありません。
これから2回にわたって、私自身の経験に基づいて、そうした過去の考え直し、振り返りのヒントになるような、ビジネスマンが犯してしまいがちな好ましくない言動や思考法の例を挙げていきます。ご自身に当てはまることがないか、チェックリストのようにお読みいただければ幸いです。
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