知って損はない、働き続けるための心がけ

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第11回
(最終回)新天地での注意点

評価は毎日の評判の積み重ね

普段のちょっとした行動においても、極力周りに合わせるようにしましょう。むしろそちらのほうが日々働くうえでは重要でしょう。

例えば、出勤時間。年配のかたで早朝出勤を好まれる方がわりといますが、その反応はさまざまです。大半の人は何も気にしませんが、フレックスなどで少し遅い時間の始業の職場であった場合は、まれに「暇なのか?」とか「家に居場所がないのか?」「周りの雰囲気に合わせられないのか?」などとネガティブに見る人もいます。それが正しいかどうかは別としても、先に長く職場にいる人が感じることを、ないがしろにはできません。

また、例えば若手社員が会社への不満を言っていて、それがやや筋違いだと思っても、とりあえず同調しておくことです。そうして溶け込んでから、「あれ?でも○○○したほうが筋じゃないかな?」といったように疑問を投げかけるような形で相手に考えさせるのです。
そして、社内用語はなるべく早く覚えることです。「なんだそりゃ?」とは思わずに、一緒に使うようにすることです。どうでもいいことについては、自分のやり方を変えることに躊躇(ちゅうちょ)してはいけません。
小さなことにイライラすることがあるかもしれませんが、我慢しましょう。若手社員が少々変なことをしていたとしても、大抵のことでは組織は揺るぎません。

ほかにも、タバコを吸った後の口臭など、それまで男性中心の職場にいたらあまり意識しなかったようなことも、女性が多い職場に移った場合は気をつけたほうが良いでしょう。
そうした生活態度のレベルから気をつけなければ、わずかなことであってもネガティブな評判が積み重なって、悪い評価につながることを忘れてはなりません。

作家の曽野綾子さんは著書の中で、「老人性とは、利己的になることと忍耐力がなくなること。裏返せば、他者への配慮と忍耐力に注意すればいい」と述べています。高齢になったら、自分と違う人を拒否せずに、むしろ「こんな人もいるんだな」と楽しむことが肝要なのでしょう。

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