第11回
(最終回)新天地での注意点
2012.07.24 [出口 知史]
控えめでありつつも、改善提案は忘れずに
ただし、客観的に見て絶対に変えた方がいいことや、確実に組織にダメージを与えているようなことについては、折を見てきちんと改善案を提案すべきです。でなければ、存在が認められないからです。もちろんそれにあたっては、その背景や理由を十分に理解していなければなりません。
総じて重要なことは、「理想的な状態などない」と自分に言い聞かせ続けることです。前の職場も、慣れ親しんでいたとはいえ、何から何まで完璧だったわけではないことを思い出しましょう。
また、会社や職場にとって「良いこと」をしたら「感謝される」と、決して期待しないことです。話を聞いてもらえたら、背中を見てもらったら、それで十分だというくらいに構えましょう。
とにもかくにも、「謙虚」と「配慮」の二文字を忘れずにいることです。今までその会社で汗をかいてきた人たちへの「感謝」と「尊敬」も忘れないようにしましょう。
そして、感謝はなるべく「言葉」で表すことです。一言「ありがとう」と言ったり、ちょこんと頭を下げたりするだけでも、たとえ一瞬であろうとも、何もしないよりはるかにマシです。
そして、背伸びをせずに、できないことは「できない」とはっきり言いましょう。期待に応えようとムリをしたところでボロが出るのは時間の問題です。最初から「ごめんなさい」と言ったほうが、その正直さに逆に好感を持たれるかもしれません。
実績や良い印象は一朝一夕に作られませんが、悪い印象というのは一瞬にして作られてしまいますので、気を付けましょう。
そして一歩一歩着実に、新天地での足場を固めるようにしてください。
以上、11回にもわたって高齢サラリーマンの働き方について述べさせていただきました。
これまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
若輩者が偉そうにいろいろと述べることについて腹立たしく思われたこともあったかもしれませんが、私にとっては読んでいただけただけで光栄です。
私事で恐縮ですが、本サイト含めた執筆活動に関しては少しお休みをし、充電期間に入ります。また新しいネタが溜まったころ、皆様のサラリーマン生活を少しでも豊かにできるような情報を提供できればと思っております。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
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