江戸の名残を歩く

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第2回
将軍様の庭園・浜離宮恩賜庭園を訪ねる

前回は、浜松町駅を降りて西に向かって歩きましたが、今回は東に向かって歩きます。10分も歩けば、竹芝桟橋が現れます。現在は、伊豆諸島への玄関口ですが、江戸の頃は海でした。

この辺りには大名の屋敷が並んでいました。竹芝桟橋に行く途中、右手に巨大な庭園が広がっていることに気づくでしょう。旧芝離宮恩賜庭園と言い、江戸の頃は紀州徳川家の庭園でした。

海辺の庭園ということで、池には海水が引き入れられていることから、潮入りの池と言われています。

庭園に入ると、石が目立ちます。その多くは、小田原から運ばれてきたものです。東海道線に根府川という駅があります。根府川産の石は石碑などに用いられる石として知られており、その根府川石が庭園を彩っているのです。

明治に入ると、皇室の庭園となります。そして、昭和天皇のご成婚記念として東京市に下賜されました。大正13年(1922年)より一般公開され、現在に至っています。

次は、北に広がっている旧浜離宮恩賜庭園に行ってみましょう。

江戸の頃は、将軍の庭園でした。旧芝離宮恩賜庭園と同じく、江戸湾に面した海辺の庭園として知られていました。ここの池にも、かつては海水が混じっていました。

江戸城の中で窮屈な生活を強いられた将軍にとっては、当時、浜御殿と呼ばれた海辺庭園での遊覧はこの上ない楽しみだったようです。江戸城から、どういう方法で浜御殿にやって来たのでしょうか。

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