江戸の名残を歩く

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第11回
向島を歩く・その2

白髭神社入り口

向島百花園を出て、次は同じ七福神の一つ寿老神が祀られている白髭神社に向います。
平安時代の天暦5年(951年)に創建された神社で、江戸のころは商売の神様としても人気がありました。向島といえば、今も料亭が残っている粋な町です。まず、社殿前の狛犬を見てみましょう。

八百屋善四郎とある奉納物

この狛犬は、文化12年(1815年)に奉納されたもので、奉納者として山谷(浅草)の料亭八百屋善四郎たちの名前が彫られています。向島の料亭だけでなく、隅田川の向かい側の浅草の料亭からの信仰も集めていたことがわかります。隅田川七福神巡りをした人々が浅草でも楽しんでいた様子が浮かんでくるのではないでしょうか。
白髭神社から隅田川の方に向って歩いていきましょう。

左手が墨堤通り、右手が旧墨堤の道

隅田川縁の堤は墨堤と呼ばれました。この墨堤に桜が立ち並んでいたのです。現在は墨堤通りという道路が走っていますが、それよりも少し内陸部がかつての墨堤の道でした。旧墨堤の道という案内板がありますので、それを見ながら、江戸にタイムスリップしてみましょう。

旧墨堤の道

その写真は明治のころの様子を写したものですが、江戸のころもこんな様子だったのでしょう。春は隅田川の桜を観賞しながら、七福神めぐりを楽しんでいたのです。

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