第12回
心の桜(その1)
2012.03.13 [田中 造景]
雨水(うすい)から啓蟄(けいちつ)、そして春分へ…。
そうです。3月20日は「春分の日」。みんなが知ってる国民の祝日です。この日って、「自然をたたえ、生物をいつくしむ」という大切な祝日で、1948年(昭和23年)に公布・施行された祝日法によって制定されました。知っちょったかね~。
「春分の日」の日付は、その前年に国立天文台が発表する「暦象年表」という小冊子に基づき閣議で決定され、前年の2月1日の官報で発表されるんよ。だから、2年後以降の「春分の日」は確定しとらんのよね~。「秋分の日」も同じである。春分も秋分も二十四節気の一つで、太陽が真東から昇り、真西に沈む。つまり、昼間と夜の長さがほぼ同じになる日なんよ。
この時期から雨と風が少しずつ強さを増して、本格的な春へと入っていきます。花見のころは、このようなビュービューと荒れた天気が多いと思います。東京で桜が咲き始めると、春も半ば。そして「清明(せいめい)」へと移りゆくがよ~。早かね~。本当に一年って早かもんじゃんね~。
二十四節気の清明、今年は4月4日です。この時期から、カイドウ・ライラック・エニシダ・コデマリ・ヤマブキなど、春の樹が開花し始めます。清明は、万物が清浄明瞭(めいりょう)となります。草木に芽が出て、種類がはっきりとしてくるんよ。古代中国ではこの清明の前日(今年は4月3日)を「寒食」といい、火気を用いずに作った冷たい物を食べる習慣があったそうじゃ。
栃木県佐野市田沼の桜街道
そうそう。間もなくすれば、桜の花見じゃね~?楽しみじゃ~。春野菜をたくさん混ぜた「ちらし寿司」を作って重箱に入れて、水筒には焼酎のお湯割りか燗酒(かんざけ)を。時期的に一番おいしいといわれる大山鶏(だいせんどり)の焼きを「つまみ」に持ったら、桜の樹の下へ。んで、桜を眺めながらグイ〜ッ!いや~最高じゃがね~。
つぼみのシダレザクラ
桜の開花予想は、節分から数えて560時間前後に発表するんよ。つまり、だいたい2月末ごろですね。
その後、靖国神社の「ソメイヨシノ」が5〜6輪開花すると、「桜の開花」を発表するんよ。
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