第13回
心の桜(その2)
2012.04.10 [田中 造景]
どんな思いでこの「田舎道」に桜を植えたのかわからんけど、昔の人たち四季折々の風景を楽しめるようにしてくれたんじゃろな。この「田舎道」を四季を通じて何度も通るとよくわかる。特に桜の時期の「田舎道」は、極楽浄土に通ずる道のような気さえしてきます。
みなさんも、身近にあるさまざまな「道」について、「空」「緑」「心」などを関連づけてストーリーを作り、あなただけの道にしてみてください。きっと新しい何かを感じ、心が清らかになるでしょう。
桜には、このようなことわざがあります。「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」です。
これは、単純に「桜を切ってはいけない!」ということではない。桜は枝の先端まで花芽をつけて咲く樹種ですから、少しでも切ってしまうと花が少なくなってしまう。「もったいない」という日本人の「和心」、そしていつくしみの心を表しておるんよ。
桜の樹一本を一年間真剣に見守り続けて感じることは、僕ら日本人を含め日本に住んでいる人は、みんなステキな心の持っている、またはこれから必ず持てるだろうということ。
東日本大震災の早期復興と福島原発の早期処理が進むよう、心から桜と共に願います。そして今年も、被災地にたくさんの桜が立派に咲いてくれることを祈っております。
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