第9回
栃木県・那須楮で作られる手漉き和紙「烏山和紙」
2011.11.15 [fromNow お取り寄せチーム]
和紙の卒業証書とモダンなあかり
「烏山和紙」で話題になるのが、卒業証書と和紙のあかりだ。福田製紙所は、昭和30年代から、県内外の学校の卒業証書を手がけている。丈夫で美しい厚手な紙質を活かし、各学校の校章のすかし模様をいれたものを、毎年丁寧に作っている。現在は、県外からも注文が入り、約150校の3万枚が、卒業する子どもたちに届けられる。
和紙の灯は、ランプシェードに和紙を使ったもので、烏山和紙会館に勤務する鎌田泰二氏の「和紙あかり」は、和紙の温もりと繊細さを照明に活かし、芸術性の高いインテリアとして人気が高い。鎌田氏は、光ファイバーディスプレーの会社に入社後、数々の照明デザインを手がけ、劇団四季や山本寛斎などの舞台や東京ディズニーランドなどの演出照明も手がけてきたアーティスト。烏山和紙会館に勤務し、烏山和紙を使った「和紙あかり」を創作。2001年「栃木県伝統工芸展」最優秀賞、翌年も優秀技術賞を受賞している。月や星をモチーフにしたデザインは、和紙を透過した柔らかな光と相まって幻想的で美しい。
烏山和紙会館では、烏山和紙や和紙のあかりが展示即売されている。また、和紙の里として、伝統的ない手漉き和紙の工程を知ることができる「紙すき場見学」や「紙すき体験」を実施している。建物そのものも市の近代化遺産に指定され、旅行のついでなどに立ち寄ってみたい場所だ。
ネットでの販売はそう多くないが、「下野・会津・津軽 手仕事専科」といったページから福田製紙所の製品を購入することもできる。10枚束で920円の「葉書(一枚漉き)」は、大きな和紙をハガキサイズにカットしたものではなく、一枚一枚作られ、フチが不揃いで贅沢な感覚。封筒やブックカバーも、触ると不思議な存在感がある。メールなどデジタル全盛な時代だけに、年に一度の年賀状にはこんな和紙を使ってみるのも良さそうだ。
●那須烏山市の烏山和紙のページ
ホーム > 観光 > 見る・触れる > 烏山和紙
http://www.city.nasukarasuyama.lg.jp/9,1362,40.html
●和紙灯りアート 和灯屋
鎌田泰二氏の作品や活動
http://zagg.info/
●下野・会津・津軽 手仕事専科
下野地方・会津地方・津軽地方の匠がつくる「手仕事」・伝統的工芸品、民芸品などを販売。
福田製紙所の製品購入ページ
http://www.geocities.jp/hwfhb259/karasuyamawasi.html
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