第1回
なぜ食育に興味を持ったか?
2011.04.19 [玉利 かおる]
私がアナウンサーとしてTV画面に毎日でていたころは、バブルの時期でした。バブルを経験されている方々、懐かしいですよね。あり得ないと思いつつも、もう一度、バブルがこないかなと思っているのは私だけでしょうか。
バブルの最盛期、私は、テレビ朝日で、早朝に放送されていた“やじうまワイド”を7年半勤めた後、トゥナイトの担当に変わりました。これに伴い、入り時間も午前4時から午後9時になり、逆転生活になかなか慣れず苦労しました。ですが、その時間にテレビ朝日がある六本木を通るとレストランや、クラブなどは賑わい、外国人も多数立っていて活気があり、その光景を眺めているだけで、元気が出てきたことを覚えています。
当時、“トゥナイト”の内容は、ディスコ全盛、中東和平条約、サッカーJリーグなどなど六本木の街のように、勢いがありましたが、今はもう終わってしまいました。硬軟取り混ぜ、深夜帯として楽しませてくれた番組がなくなって寂しいとおっしゃって下さる方と同じく、私も寂しいですが、“やじうまワイド”は今も健在なので、うれしいです。
“やじうまワイド”や“トゥナイト”をはじめ、ショッピングやバラエティーなどのお仕事をさせていただいたテレビ朝日が私の出発点です。
その後、他局での仕事やラジオでのレギュラーも19年間頑張ってきました。ですが、30代半ば、アナウンサーの世界も厳しい状況にあったということ、もっと他のことがしたいという思いもあったことから、アナウンサーの壁にぶつかってしまいました。
自分が頑張ることで返ってくる何かを見つけたいと思いました。そこで、大好きな音楽の方向にいきたい気持ちもあり、CDアルバムを作りました。しかし、これも保障のない世界、そのまま突き進むことはできませんでした。
ちょうどそんな時に弟がワインアドバイザーの資格を取り、当時父のいたワイナリーに就職しました。その話を聞き、ワインにはもともと興味があったので、「これだ!」と思い、私にとっては、大変な勉強をして、ワインエキスパートの資格を取得しました。その後、サンスポにエッセイを書かせていただいたり、取材や番組など、ワイン関係の仕事が増えてきました。ですが、なぜか、私の気持ちが満たされないのです。そんな中、まずは楽しもう!と気持ちを切り替え、美味しいものは人を幸せにしてくれる!ことから、ワインとお料理のマリアージュの不思議に興味を持ち始めました。
これが、食へ導かれたきっかけです。
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