第23回
一度の食事で10数種類のワインを頂いた話
2013.02.26 [蓮實 真知]
皆さんは、一度の食事で何種類くらいのワインを召し上がりますか?
あるいは、一度に何種類くらいのワインを召し上がったことがありますか?
ワインを数種類も頂こうとすると、どうしても何本ものワインを開けなければなりません。2人でも、開けられるのはせいぜい2~3本。
ですが、最近はグラスワインを料理ごとに合わせて出してくださるお店がかなり増えてきたように思います。また、料理について熟知しているソムリエの方などが、料理に合うワインをチョイスしてくださるので、自分で選ぶよりも正しいマリアージュで頂けるような気がします。
ですので、このシステムは、よりワインを楽しむことができますし、一度の食事に複数のワインを頂けることもあり、本当にありがたいです。
私は先日、シカゴのフレンチレストランで、10数種類のワインを頂きながら食事をしました。そのレストランは「ALINEA(アリネア)」。後から、今や世界一といわれるお店だということを知るのですが、何がすごかったかって…「すべて」なんです!!!
私がこのお店に行くことができたのは、ある友人のお陰であり、いくつかの偶然が重なったためでした。
まず、普段シカゴ線を担当していない私が、急きょ会社の指示でシカゴ線に乗ったこと。
たまたま友人が旧友を訪れるため、シカゴにいたこと。
そして、その友人が予約困難といわれるALINEAの予約を取ってくれたことこと。なお、前日に同店の予約が取れることは極めて奇跡的なのだそうです!
そのような偶然が重なってのディナーでしたので、余計にエキサイティングしていたのも事実です。
さて、お店に敷地に入り、林を抜けると、実験室のような大きなキッチンが。たくさんのシェフたちが、今にも試験管などを操ってボコボコと化学実験でもしそうな雰囲気でした。
そのキッチンから作り出される料理の数は、全18皿。それに合わせて出されたのが12種類のワインだったのです。それも、自分では選ばなさそうなワインや、組み合わせなさそうなものばかり。
もちろん勉強にもなりましたが、出てくる料理の数々に驚きすぎて、ワインの存在を忘れてしまうほど。その料理たちのインパクトは、今まで訪れたレストランの中でナンバーワンでした。
味がすごいというより、器や盛り付け方、また登場のしかたがすごいのです。すべてがイリュージョンで、目の前で奇想天外なマジックが行われているようなのです。
どれだけ書いても伝えきれないのが、このお店の料理です。だって、普段、出合わないものばかりなのですもの!
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