第28回
出会い(その2)
2013.07.23 [蓮實 真知]
唯一無二のシャンパーニュと
いわれている「サロン」
ブラン ド ブランは、多くの日本人にも好まれているといわれており、日本にも多数の有名なものが輸入されています。
中でも、ブラン ド ブランの最高峰であり、唯一無二のシャンパーニュといわれている「サロン」は、単一畑、単一品種、単一ヴィンテージにこだわり、全ての条件が揃った年にだけ作り出される貴重なシャンパーニュなのです。
この100年でも、リリースされたのは、わずか30数ヴィンテージだけといわれています。
皆さんも、そんな素晴らしいシャンパーニュに出会えたら感動しますよね!ちなみに、私たちの機内にも、ファーストクラスに「サロン」が搭載されているんですよ!
さて、ここまではシャンパーニュの銘柄について書きましたが、ここからは飲み方についてです。
以前、常温のシャンパーニュを飲んで衝撃を受けたコラムを書きましたが、それ以上に驚いた飲み方とは、な、なんと、一度開栓したシャンパーニュを1週間から2週間放置してから飲むというもの!
想像できますか?
開栓してから1週間
経過した白ワイン
泡は消え、スティルワイン(非発泡ワイン)へと変化し、日にちが経ったシャンパーニュなんて、飲んでおいしいの?と思いますよね!正直、私もそう思いました。
それが、ここからがすごいところ!想像を絶することだらけでした。
空気と触れ合ったシャンパーニュは、花開き、香りだけでなく、味も口当たりもまろやかになっていくのです。何一つ悪くなる要素は無く、むしろ全てがプラスへと働くのです。
この飲み方を試したのは、KRUG(クリュッグ)という単体でも本当に素晴らしいシャンパーニュだったのですが、それがさらに上質な白ワインへと変身を遂げるのです。
まだまだ知らない事がたくさんあるのはわかっていましたが、まさかこんな飲み方があるなんて思ってもみませんでした。今後もぜひ、色々なシャンパーニュで試してみたいと思っています。
ちなみに、あるソムリエの方いわく、この飲み方をすると、これしか飲めなくなるとか…。
これもまた新たな発見の一つ。出会って良かったシャンパーニュの一つでした。
また、素晴らしいヴィンテージ シャンパーニュにも出会いました。
頂いたのは1969年もので、すでに泡が完全に溶け込み、開栓したときからスティルワインでした。
ロゼ シャンパーニュだったのですが、香りも口当たりもブランデーを彷彿させるようなまろやかさとコクがあり、全ての酸がとけ込んだ趣のある素晴らしいものでした。実際に飲んでみないと、ご理解いただけないかもしれませんが…。
本当に特別なシャンパーニュ、いや、正にヴィンテージ ロゼ ワインだったのです。
ここまで年月の経ったシャンパーニュに出会うことって珍しいですよね。しかもお店で出して頂けるなんて…。
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