第37回
ミラノで出逢ったワインたち その1
2015.07.23 [蓮實 真知]
到着した空港
先日、5年ぶりに、ミラノに行ってきました。今回は、妹との気ままな旅だったので、アパートメントを借り、ゆっくり過ごそうと思っていました。久しぶりに到着した空港は・・・あれ?何だか、あまり見覚えのない場所・・・。とりあえず、バスを見つけて乗車しましたが、わずか20分ほどで、中央駅に到着しました。ガイドブックによれば、空港から中央駅への所用時間は、約50分。変だと思いつつも、宿泊先まで移動しなければいけなかったので、タクシーに乗り込み、住所をドライバーに見せ、向かってもらいました。
近くまで行くと、ドライバーが、「こんなところにホテルはない!」と言い出したのです。幸い、そこに、別のホテルがあり、心優しいドライバーは、番地はあっているものの、宿を見つけられずに困る日本人に同情してくれたのか、ホテルマンに、私たちの宿泊先について聞いてくださったのですが、やはり、ない、と・・・。困り果てて、宿泊先の連絡先に電話をしてみると、「もう、チェックインの時間は終わった。」とのこと。確かに、その時間は、22時過ぎと遅かったものの、レイトチェックインすることも確認していたし、飛行機のミラノ到着時刻自体が21時近かったため、これ以上早くに到着するなんて不可能。どんなに色々言っても、「明日、また連絡して。」と電話を切られてしまったのです。血の気が引くのを感じた瞬間でした。楽しみにしていた妹に顔が立たないと、ドライバーに他のホテルに泊ることを告げると、スーツケースもあるから、乗せて行ってあげる。と、ホテルまで送ってくださり、更には、空室状況まで聞いてきてくださいました。ドライバーは、おじいさんだったので、最初乗る前に、大丈夫かなと心配したことを、心の中でごめんと謝りながら、感謝いっぱいでさよならしました。飛び込んだホテルはこじんまりしていたものの、また、ここのフロントの方がとにかく優しく、深夜だというのに、私たちの食事の心配をしてくださり、地図を広げて、周辺案内をしてくれました。トラブルからの初日を迎えましたが、人の温かさに触れることができ、涙しそうなスタートを切ったのでした。
やっとありつけたワイン
現在、日本からミラノに乗り入れている日系航空会社はなく、それらを使おうとすると、ヨーロッパ各地から、乗り継ぎになります。私たちは、行きはパリで乗り継ぎ、帰りはロンドン経由だったのですが、直行便で行ければ12時間ほどで着くものの、どこか経由すると最短でも17時間近くになってしまうため、目的地に着く頃にはヘトヘト状態です。いつも元気いっぱいの私でも、さすがに、この時ばかりは、萎えていたので、お食事にありつけた時は、いや、ワインにありつけた時には、本当に嬉しかったのです!
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