第52回
日本の匠との出逢い
2016.07.04 [蓮實 真知]
皆さま、『シャトー イガイタカハ』というワイナリーをご存知でしょうか?
我が社のファーストクラスには、「日本の匠」というシリーズで搭載されるワインがあります。海外で、日本人が造っている素晴らしいワインたちが選出され、これまでに、「ケンゾーエステイト リンドー」「クスダ マーティンボローピノノワール」が、ありました。2015年の秋に搭載されたのが、私が好きだったシャトー イガイタカハの漢字ワインシリーズ「侍」でした。機内でも、ソムリエバッヂを着用してサービスしているので、お客さまだけでなく、同僚からも、このワインがどのようなものなのかを聞かれることもありましたが、皆が疑問にするのは、このシャトー(ワイナリー)の名前でした。
シャトー イガイタカハの由来は、オーナーの杉本家の家紋である、丸に違い鷹羽(chigaitakaha)からつけられています。初めの「ch」をシャトーに見立てて、「Ch.igai Takaha(シャトー イガイタカハ)」として、名付けられています。いつかは嫁いでしまうお嬢さま達の結婚を、自分で造ったワインでお祝いしたいということから、全ては始まったワイナリーです。お嬢さま達が育って来た家庭を忘れないようにという想いをこめて、名付けられています。皆さん、興味を持ってくださり、覚えてくださるので、説明していて嬉しい瞬間でした。また、漢字ワイン達の由来も、ユニークで、それぞれの由来を調べると、さらにワインを楽しむことができるんです!
漢字シリーズは、キャップシールではなく、蝋でワインボトルの口が封をされています。
機内には、安全面の観点から、ソムリエナイフの搭載も、持ち込みも禁止されている為、当初、提供に時間を要していたこともありました。その後の搭載が、「園」に変わるのですが、その時は、蝋が取り除かれ、代わりに、マスキングテープで巻かれており、提供も簡単になりました。あの蝋が、らしくて、好きなんですけどね・・・。
それまで、「園」を頂いたことはなかったので、提供する前に、飲んでおこうと、購入し、自宅で頂いてから、サーブしました。外国の方も、かなり、「園」を気に入ってくださり、中には、ニューヨーク線で、お一人で2本近く飲まれた方もいらっしゃいました。
どんなお店でもそうだと思いますが、ワインの提供時に、ソムリエの方に、薦めて頂くと、飲みたくなったり、気になったりするものです。1人でも、多くの方に、自分のお勧めのワインを口にして頂きたく、召し上がっているお食事に合わせて、お出ししたのを覚えています。
ワインを通じて、共通の友人が多いことから、シャトー イガイタカハのワインを造っていらっしゃる、杉本隆英さん、美代子さん、ご夫妻と、幸運にも、こんな私が、知り合うことができました。杉本さんとの、あるお話の中で、ロサンゼルス便のファーストクラスにお乗りになることがわかりました。当日、私は、ニューヨーク便に乗務でしたので、私がサービスすることはできなかったのですが、お手紙だけでも・・・と、ロサンゼルス便に載せてもらい、お二人のお手元にお手紙を届けることができました。我が社のファーストクラスにワインが採用されたことのお祝いを改めてお伝えしたのですが、なんと、帰り便は、ホワイトデー当日だった為、奥さまへのプレゼントとしてファーストクラスにお乗りになったとのこと。普段から、とても仲が良く、素敵なお二人なのですが、こんなサプライズなお祝いを機内で・・・なんて、幸せですよね!世の中の男性陣に、ぜひ、見習って欲しいですね!笑
そして、先日、ホノルルに旅行に行った際、偶然にも、杉本さんご夫妻のご旅程と重なる日があり、なんと、ホノルルで、お二人にお会いすることができたのです!しかも、ホノルルで初めて、ワインマイスターの資格をお取りになり、アメリカでも、10人しかいらっしゃらないという資格の持ち主のチャックさんのお店にご招待してくださり、ご紹介してくださいました。ホノルルで、いつか「ハワインしましょう!(ハワイでワインを飲みましょう!)」とおっしゃってくださった杉本さんご夫妻。こんなにも早くに実現することができ、この上ない喜びでいっぱいです!美味しいワインとお料理を囲み、弾む会話。
終始笑顔でいらっしゃる杉本さんご夫妻とのお時間はあっという間で、改めて、ワインを通して、出逢うことができた、この機会に心から感謝しました。
・・・ちなみに、先ほどお話しました「園」は、奥さまの美代子さんの旧姓である「園田さん」からネーミングされています。また、漢字ワインは、お二人が書いた文字がエチケットになっていますので、細部にまで、お二人の愛を感じます。お二人にお会いして、このワイン達への想いを直接感じることができ、今まで以上に好きになりました。
次回は、東京 四谷の「ドミニク コルビ」でのワイン会でお二人にお会いできることが決まっています。追ってこちらに記事を書こうと思っております。乞うご期待あれ!
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