第58回
プノンペンで出会ったビストロ
2016.11.15 [蓮實 真知]
先日、仕事で訪れた、カンボジア。
まさか、カンボジアで、感動的なビストロに出会えるなんて思ってもいませんでした。以前、日本航空に勤めていた時は、チャーター便で、限られたメンバーのみが訪れることができた地でした。私は、残念ながら、そのチャーターフライトが当たることは無かったので、今回が初めてでした。皆さん、カンボジアって、どのような印象をお持ちでいらっしゃいますでしょうか?
無知な私は、カンボジアと聞くと、「アンコールワット」しか思い浮かばず、発展途上国というだけで、あまり良いイメージはありませんでした。実際、着陸前に上空から見たカンボジアの印象は、高い建物はあまりなく、ブルーの屋根が多く、カラフルでした。カンボジアの人々は、小柄で、他で見るアジアの人々とも違った印象でしたが、皆優しく、笑顔なのですが、少し恥ずかしがり屋さんなのか、モジモジした印象も受けました。
滞在時間が短かったので、ディナーに行くくらいしか自由時間がありませんでしたが、ハッピーアワーで訪れた、ホテルのラウンジで、地元のビールを飲むことができました。その名も「アンコール」。もちろん、ロゴマークは、アンコールワットが描かれていました。軽めの東南アジアらしいビールでしたが、気候が暑いこともあり、そのくらいのビールが、とてもおいしく感じたのは言うまでもありません。
お会計時に、驚いたのは、3杯のビールが、なんと5ドルほどだったこと。ホテルラウンジなので、まあまあ雰囲気も良く、ビリヤードもあったので、まさか、その値段は想定していなかったので、とても得した気分になりました。
その後、同僚が探してくれたビストロに行ってみました。私の中では、カンボジアとビストロがいまいち結びつかなかったのですが、元フランスの植民地だったことを思い出し、合点しました。店内は少し暗めで、白のテーブルクロスが掛かり、セッティングもきちんとされており、第一印象は、ビストロというよりも、レストランという感じでした。ギャルソンの方々は、ネクタイをしており、接客もパーフェクトで、先ほど、お店まで歩いてくる時に想像していたのとは、全く別のものでした。メニューが書かれた壁面に掛かった大きなブラックボードは、どれもお料理が想像しやすい、食欲を誘うものばかり。ワインも揃っていて、グラスワインに至ってもきちんとしていました。
迷いながら、「サラダ」と「ロッシーニ」を注文しました。なんと、メインの仕上げは、面前で行ってくれるという本格的なもの!お店中に美味しい香りが充満し、食欲をかきたてられました。
そして、またしても驚かされたのは、ステーキに添えられた、ナイフが、包丁だったことです。まさか、カンボジアのビストロで、日本製の包丁に書かれた日本語を目にするなんて、思ってもみなかった事実に、驚愕しました。この提供の仕方は、かなり斬新で、日本のステーキハウスでも目にしたことはありません。日本のものがこのようにして使われていることに嬉しくも思いました。ステーキのお味は、本当に美味で、ぜひまた食したいと思ったクオリティでした。最後にサービスで出してくださったベイリーズが、さらにポイントアップ!お酒飲みには嬉しい1杯です。
この話を友人にしたところ、カンボジアで腕を振るう日本人シェフを紹介していただきました。次回、時間ができたら、訪れてみようと思っています。
カンボジアでの食の楽しみが増えたことに感謝したステイでした。おすすめのお店をご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひ、教えてください!
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