第17回
KRUG meets KANDA in 香港!
2014.06.23 [蓮實 真知]
その後は、2000年と2003年ヴィンテージのKRUGが出され、グランキュヴェとの飲み比べを楽しんだりしました。2000年のKRUG は、味わい豊かでありながら、明確、複雑、かつ芳醇な味わいが特徴的でした。 クリュッグ史上最も力強く、極めて高い熟成ポテンシャルを兼ね備えた 特級ヴィンテージと言われています。まるで、焼きたてのキャラメルやヌガー、ヘーゼルナッツの香りで、最後に少し、ライムの皮の香りのような余韻がありました。
また、2003年は猛暑で、1822年以来の最も早い収穫となったそうで、2003年ヴィンテージは、2000年ヴィンテージともグランキュヴェとも違った味わいでした。猛暑だったことが引き金で、ブレンド比率を変更したのも理由のひとつだそうです。通常45%ほどブレンドされていたシャルドネを25%に減らし、ピノ・ムニエを過去最大の25%もブレンドし、残りはピノ・ノワール。イースト香が強く、バターの多く入ったブリオッシュのような香りで、酸をあまり感じず、泡はかなり控えめで、上質な白ワインのようだったのが特徴的でした。飲み比べてみて、初めてわかるこの違い・・・ヴィンテージによってこんなにも違いが出ることを痛感しました。
フォアグラ
あまりにも素晴らしすぎるレパートリーでしたので、今回は掲載するお写真が多くなってしまいました。フォアグラやお肉料理とシャンパーニュのマリアージュはどうなのか?とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、そこが神田さんの凄いところ!「表面を焼かずにお肉本来が持つミルキーさとナッツのような風味を前面に出す調理法」でシャンパーニュと合わせてしまうのです!向かいにいた香港チャイニーズの若いカップルとお話をしながら頂いたのですが、この「ビーフカツ」の宮崎牛の美味しさと調理法に感動し続けていました。口に含んだ瞬間にとろりとした広がる肉の旨み、噛むごとに増していく味わい。初めて「かんだ」を訪れたときにも、この「ビーフカツ」をシャンパーニュに合わせて出して頂いたのを鮮明に思い出したほどでした。これが、KRUGと絶妙に混ざり合い、新たな風味が口中に広がるのです。
ビーフカツ
終止、感動し続けた約3時間。楽しいお時間はあっという間に過ぎていくのです。外国の方が、和食をこんなにも感動し続けてくれたことにも嬉しく思いましたし、こんな貴重な経験ができたことに感謝したお時間でもありました。昨今、海外に進出している日本の料理人の方が多くいらっしゃいますが、期間限定でのこのような催し物は、貴重過ぎました。ぜひ、また、このような企画がありましたら参加させて頂きたく存じます。
神田さん、ごちそうさまでした!また、お店に参ります!
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