心と身体が健康になる自然派ライフ~ナチュベジ・ヘルスLife~

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第17回
知ることは未来をつなぐ架け橋~種・土・食~

私たちは、日々摂取している食べ物に対して、どれほど食べ物からの恩恵について考えたことがあるのでしょうか?
スーパーですぐに食べ物が手に入り、とても便利な時代になっています。食べ物に溢れ、満足な食生活を送れているはずが、なぜ現代は生活習慣病をはじめ、病気を抱える人々が増大傾向になるのでしょうか。

”食べ物は生命をつくるもの”であり、食べ物が出来るまでのその背景や生産者の想いを
一度、考え、私たちが本当に必要としている食べ物をいただけるようになれれば、答えが見つかるのであると思います。

健康であるためには第一に、身体にそして自然環境に安全でなければなりません。

当たり前の日々摂取している食べ物ですが、現在の食べ物は本当に安全であると言えるのでしょうか?作物に大量の農薬を使用していたり、添加物、化学調味料の大量使用、遺伝子組換え作物(GMO)など私たちの目には見えない、有害なものを身体の中に、そして食べ物が育つための一番大切な自然環境まで汚染されているのが現状なのです。

目に見えないからこそ、知らず知らずに蓄積し、毒となるこわいものであります。ドイツなど有機農業が盛んな国と比べて、日本は利益優先であるため、国が有機農業への保護に積極的ではなく、農家の方々への負担が大きいため、大量生産の道に走ってしまっています。しかし、健康のこと、食べ物のこと、環境のことを考え始めた方々は、食べ物の抱えている問題に気づき、根本的となる種のこと、土のこと、そして食べ物の重要性に辿りつき、私たちにも自然環境にもやさしく、自然に寄り添ってつくられる食べ物をいただこうという意識に変化してきています。

その、”知ること”こそが、全てが本来あるべき姿になり、教育と知識の向上により、私たちの大切な自然は守られ、やがて持続可能な暮らしへと導くことになるのです。

私たちには、健康なものを食べる権利があり、健康を守るためには「自在自衛」が必要な時代であると思います。


先日、明治学院大学で開催されたSEED FREEDOM「未来へつなぐ 種・土・食」の講演に出席させていただきました。講演は、世界的に有名な種保存の権威で環境活動家でもあるバンダナ・シヴァ博士と持続可能な農業の推進に国際的に活躍している農学者ハンス・ルドルフ・ヘレン博士を迎え、主催は自然農法も推進するNPO法人秀明インターナショナルとスロー・スモールスクールによる素晴らしい講演が開催されました。


バンダナ・シヴァ博士は、インド・デラドゥン生まれであり、1987年、生物多様性や種子の保全、有機農業を推進する団体Navdanya(ナヴダーニャ)を設立。自然を悲しみ、生命の尊厳を守る活動を展開し、貧しい人々や女性の視点に立って、開発やグローバリゼーションのもたらす矛盾を鋭く指摘し、また、緑の革命や遺伝子組み換え作物に代表される現代農業に対して批判し、世界の農民や環境活動家たちに大きな影響を与えていらっしゃいます。このような活動を通して、真実を語り継ぎ、未来を守るために精力的に世界中で活動されているバンダナ・シヴァ博士は多くの方の希望と勇気になっている素晴らしい方です。

昨年、インドへの取材の際には、バンダナ・シヴァ博士が自ら営まれているインドのナブダニヤ・カフェに伺わせていただきました。インドでは数少ないオーガニックショップであり、在来種で育った、自然本来のもつエネルギーに溢れるべジタリアン料理のエネルギッシュな食事に感激でした。インド訪問の機会がありましたら、是非訪れていただきたいお店のひとつです。



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