第3回
価値が共有できてこそ一流品である
2012.02.21 [星野 正紀]
一流品とは?
一流の材料を揃えたところで、一流のモノができるわけではありません。作り手とそれを手にするお客様がその本当の価値を共有し、喜びを分かち合わなければならないのです。
例えば、あなたが一流のレストランに来店したとしましょう。厨房から運ばれて来た料理は、豪華でいかにもおいしそう。でも、ウエイターが黙ったままいい加減にテーブルに並べたら、どうでしょう。おいしく味わおうという気持ちが半減してしまいますね。一流のレストランにおいて、ウエイターが素材の説明やシェフのこだわりを語るのは、その料理の価値をお客様と共有するためであり、その料理を一層おいしく味わってもらうためです。お客様の喜びは、シェフやウエイターの喜びでもあるからです。
作る人と買う人の両方その価値を理解し、満足できるモノでなければ、一流品として成立しません。ただし、一流品イコール高価な品というわけではありません。どんなモノであっても、作り手のこだわりや愛情を買い手と共有できれば、それは一流になり得るのです。
最近、私の住む町に「採れたて野菜」をウリにした「無人直売所」が増えてきました。しかしそこには、1個いくらの値段表示があるだけ。新鮮で安いことは分かりますが、せっかく手間ひまをかけ、丹誠を込めて作った野菜なのですから、無造作に並べるだけでなく、買い手を感心させるような工夫が欲しいところです。
インターネット販売にも同じような印象があります。クリック一つで自宅に商品が届く便利なしくみで、購買意欲をかきたてる広告文がずらずら並んだものもありますが、作り手の熱意が伝わってくるような商品はまだまだ少ないように思います。
せっかく知恵を絞り、手間と時間と金をかけてつくり上げたモノなのですから、ぜひ作り手はその熱意を発信し、買い手はそのモノの価値を理解するよう努め、双方で一流品に仕上げて欲しい。
世の中に一流品が多くなれば、企業も消費者も活気を取り戻し、やがて経済の立て直しにもつながっていくのではないかと思います。
さて、冒頭でご紹介した「TATAMI DESK」。
もし私の熱意とこだわりが少しでも感じていただけましたら、ぜひコメントをお寄せください。お待ちしております。
「TATAMI DESK」の詳細はこちらです。興味を持ってくださった方は、ぜひご覧ください。
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