長い時間をかけて構築された、サンタクロースというキャラクターがクリスマスの演出に欠かせない存在となりました。今となっては商戦に駆り出される道具になってしまっていますが、無くてはならないキャストでしょう。街の夜に人々の笑顔があちこちで垣間みられるのも立役者の存在によるものです。

誰がどうしてこのような物語をつくったのかは分かりません。ただ私は、不特定多数の人の夢と希望が現在のクリスマスとサンタクロースを生み出したように思います。モノゴトが一人歩きしストーリー化されたとき、それは伝説となり、人々の心を豊にする力になります。サンタクロースが生まれたように人々に愛されるモノにはヒストリーが必要です。しかし、それは意図的なものではなく自然な導きなのかもしれません。長い時間、人々に愛されるモノづくり、もしそれが叶えられるなら作り手としてはどんなに幸福なことでしょう・・・。