第4回
フィリピンにはせる思い
2012.05.01 [功能 聡子]
フィリピンでの思い出
ARUNの投資先は今のところカンボジアにある社会的企業なので、なかなかカンボジア以外の国に行く時間がとれませんが、思い出の国のひとつはフィリピンです。そう、何を隠そう、フィリピンは私が初めて訪れた外国なのです。
春、マニラの空港に降り立った時のなま暖かい空気と独特のにおい、ゲートを出たとたんに駆け寄ってくるタクシーの運転手たち。今では見慣れた光景も、その時は驚くことばかりでした。
ジープを改造したカラフルな乗合タクシー「ジプニー」が走るマニラの街、毎日食べても飽きないおいしいマンゴーと氷菓子「ハロハロ」、「マガンダンウマガポ(おはようございます)」「サラマッポ(ありがとう)」などのリズミカルなタガログ語、メロディアスでメッセージ性の強いフォークソング、あたたかくて親しみやすい人々…。当時まだ学生だった私を、これ以上にないくらい懐広く迎えてくれた国です。
暑い国では水をかぶるだけの文字通り「水浴び」が体の疲れをとってくれる最良の方法であることを教えてくれたのも、この旅でした。
ガイドしてくれたのは、栃木県で農村リーダー研修を受けたことのあるアルバレス牧師(通称マックス)とシスターアリシアの二人。旅の記憶をたどると、ルソン島南部、美しいマヨン火山をいただくレガスピから、中部のマニラやスービック、北部のバギオ、棚田で有名なバナウエなど、フィリピンの街と農村を駆け巡り、たくさんの人々と出会った思い出がよみがえります。
今日は、バギオで出会った日本人、シスター海野について書いてみたいと思います。
シスター海野は1972年からバギオに移り住み、日系フィリピン人への奨学金事業をはじめ、地域の人々への奉仕活動を献身的に行った方です。
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