私が見つけたライフワーク(2)

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第6回
スミレのつぶやき

@ショウマ:本当だ、けっこう有名人に評価されていたんだね。ところで、君はなんでスミレって呼ばれているんだ?

@スミレ:諸説紛々あって、しかも変な理由ばかりで私も困っているの。
・大工道具の墨つぼに似ているから
・花を引っかけて遊ぶ、合い言葉の相撲とれ(すまひとれ)から
・古代の武具「隅取(すみとり)柄弦(えづる)」の旗印に似ているから
・若菜として摘む「摘みれ」から
などなど、もういい加減にして!というほどあるのよ。しかも、その中で一番の有力候補が「墨つぼ」説。このかわいい姿が真っ黒な墨のつぼに似てるなんて、失礼しちゃう!

フジスミレ。群馬県と栃木県でしか見られないといわれています

@ショウマ:文句を言うだけじゃなく、もっと自分をアピールしてみたら?

@スミレ:そうね。そういえば、私の仲間は日本に多いの。スミレは世界で400種くらいあるといわれているのだけれど、日本には基本種だけで56種、変種と品種を含める300種もあるのよ。

@ショウマ:ええっ!そんなに?

そう、日本の面積は世界のそれの0.3%にも満たないほど。しかし、このわずかな面積に世界の14%ものスミレが存在するというのは、改めて考えるとスゴいこと。日本が世界屈指のスミレ王国といわれるのも納得です。そんなスミレを楽しまないのは、実にもったいない話だと思いませんか?

斜面に咲くスミレ。アカネスミレと思われます

ちなみにスミレは背が低いので、しゃがんで見ることになりますが、10cmにも満たないものも多く、しゃがんでもじっくり見るのは大変です。そこで、斜面や少し高いところに咲いている花を見つけましょう。比較的楽に花を楽しめます(もちろん安全には気を付けてくださいね)。また、スミレの中には良い香りがするものもあり、こういう場所なら香りも簡単に楽しめます。

ヒゴスミレ。細かく裂けている独特の葉と芳香が特徴です

ただ、こんなに多くの種類があるスミレですが、中間の種類も多く、見分けにくいので、異なる種類を実際に見られる機会は意外に少ないものです。それ故、私もまだ見たことがないスミレが数多くあります。でも、当分探し続けられると思うと、かえって嬉しくなるというもの。発見できたらまたご紹介しましょうね。

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