私が見つけたライフワーク(2)

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第15回
山野草は実や種も楽しめる

果実:種を中に含む各種形状のものの総称。果実には液果と乾果がある。
液果:果実の中に水分を多く含むもの。
乾果:内部に水分は少なく、乾燥した外皮を持つ。乾果は裂果と閉果とに分けられる。
裂果:裂けるタイプの果実で、一般的なものはさく果と豆果。
閉果:開かない果実で、堅果、そう果などがある。

分かりにくいので、下の図を参照してください。

果実の主な種類と実例の図解果実の主な種類と実例の図解


これで果実の一般的な概念が少し分かって頂けたと思いますので、実際の果実や種を紹介しましょう。

以前スミレの花を紹介しましたが、スミレは春に花が咲いた後、種をつけるのは少ないといわれています。スミレは、夏から秋にかけての方が多く種をつけます。夏や秋にも花が咲くのか?というと、花は咲きません。花が咲かないのに種ができるとは、まるでマジックみたいですが、実際にマジックのようなことを行います。咲かない花を咲かせるのです。正確には、閉じたまま、中で雄しべと雌しべが自家受粉するという方法を取っています。
これは閉鎖花といって、花は開かず、中で咲いたのと同じような状態になり、そのまま種になるのです。ほぼ確実に種ができる効率のよい方法で、雑種を少なくする効果もあるそうです。スミレのほかに、ホトケノザやタツナミソウなどは、この方法で種を作ります。

スミレが閉鎖花から実をつけ始めるところ
育ったスミレの果実

左上の写真は、スミレが閉鎖花から種ができ始めるころの様子です。閉鎖花ができたばかりのころもこんな感じで、もう少し先端が閉じ気味になっています。しばらくすると種が育ってきて、右上の写真のように果実らしくなります。もっと時間が経つと、上を向くようになり、やがて三つのサヤに分かれます。

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