第19回
我が国には草にも桜がある
2013.04.23 [西原 升麻]
サクラを少し近づいて正面から見ると…
そもそもサクラソウの花全体からは、あまりサクラのイメージがわきませんでした。
ほかで似ているところはないかと、近くのサクラをあれこれ眺めていたら、サクラソウのイメージに少し近いものがありました。サクラの花から適当な距離をおいて正面から見たときです。
普通、サクラの花をこういう角度や距離であまり見ないので気がつかなかったのでしょう。確かにこうやって見るサクラは、なんとなくサクラソウに似ている(いや、実際にはサクラソウがこのサクラの様子に似ている)感じがします。
人により感じ方は様々だと思いますが、あれこれ考えるのも楽しいものです。
ところで、サクラソウの真ん中に見えるくぼみを「目」と呼ぶ人もいるそうです。確かに、パッチリ開いた瞳が真ん中にあるようにも見えますが、私には小さな口のように見えて仕方がありません。
そして、サクラソウの花は形もいろいろあって変化に富んでいるので、花の様子をいろいろな顔の表情に見立てることもあるそうです。
最初見たときは、そのことに気が付きませんでした。後でこのことを知って、写真で確認すると、まとまって咲いていたところでも確かに様々な形がありました。
サクラソウの花は5つの花びらに分かれていて(実際には元でつながっていて「合弁花」といわれていますが)、花びらと花びらが広くあいているもの、少ししか離れていないもの、くっついているもの、そして重なっているものまであるのが分かります。
サクラソウの花の表情いろいろ
ほかにも、花びらの先の形状が違ったり、真ん中の目(いや、やはり口でしょうか)の表情が様々だったり、花の色も白っぽいものから濃い桃色まであるらしいのですが、このとき撮った写真では分かりませんでした。
もっと多くのサクラソウを写真に撮ってみれば、より多くの形があったのかもしれません。少し残念ですが、その分、今後の楽しみができました。今度見るときは、サクラソウのいろいろな表情を見つけたいと思います。
コメント