らくらくわくわく 山野草見て歩き

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第18回
尾瀬のスミレはその辺のスミレとは少し違っている

@スミレ:はぁ~いショウマ、元気?
@ショウマ:この声を聴くと春だねぇ、と言いたいけどもう初夏になるんじゃない?
@スミレ:なにいってんの、山の春はこれからよ。
@ショウマ:そう言えば、山の春は遅いんだったね。
@スミレ:そうよ、今日は山は山でも尾瀬のスミレを紹介しちゃう。
@ショウマ:あれ、スミレさんは寒いの嫌いじゃなかった?
@スミレ:これからは尾瀬も陽があたれば快適な季節なんですぅ…。

オオバキスミレの外観オオバキスミレの外観

今日はスミレさん、尾瀬のスミレを紹介してくれるようです。尾瀬の花と言えばミズバショウが代名詞代わりですが、他にも多くの種類があり、その数900種類以上と言われます。そしてスミレも結構あり、幾つかは平地と少し違っているようです。


@スミレ:スミレの色と言えば菫色と言われるくらいで、私が代表なのよね。他に白い色の子やおピンク系、ブチの子なんてのもいるし、中には真っ黄色の子もいるけど…。
@ショウマ:ちょっとその言い方ひどくない? 自分以外は普通でないって感じだよ。
@スミレ:アハハ、そんなことないない。ちょっとチカラが入っただけ。尾瀬の黄色い子は雪国美人よ。ただ、黄色いのは雪焼けかもね。

オオバキスミレは後ろも黄色オオバキスミレは後ろも黄色

スミレさんは相変わらずライバル心が強いようです。ブチと言うのは少しずれているかもしれません。スミレの場合は、紫や紅の色に白が目立つものもあるのでそれを言ったのでしょう。
尾瀬には黄色のスミレが2種類ありますが、一つ(キバナノコマノツメ)は山の上にしかないので、尾瀬で良く見られるのはオオバキスミレです。


オオバキスミレの葉は大きい

スミレの葉は長細い


@スミレ:この黄色い子はね、顔に比べて図体がでかいのよ。
@ショウマ:えっ?
@スミレ:ちょっと言い過ぎ、花に比べて葉が大きいってこと。幅は私の数倍はあるわね。
@ショウマ:そう言えば、君の回りには葉の大きい子はあまり見かけないね。

オオバキスミレの黒い線条オオバキスミレの黒い線条

尾瀬の黄色いスミレはスミレさんが住む市街地やその辺の野山では見られません。雪と結びついて、北海道や日本海側の多雪地域に限定されるようです。花は少し小さめ、黄色の花びらに黒の線条模様が際立ちます。花に比較して葉は不釣り合いなくらいの大きさですが、オオバは大葉なので、葉が大きいのも分かります。




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