第19回
ササバギンランとキンランは花の中が不思議な形だった
2015.06.22 [西原 升麻]
ササバギンランの花の中は何に見える?
ギンランによく似たササバギンランの方が花が開くと言います。こちらは少し大型で、明るい環境だったからか、確かに花は少し開いていました。少し開いた中の姿は見ていると花以外のものに見えて来るから不思議です。私には白いツバメとかエンジェルのように見えてしまいました。
キンランの外観
ギンランは白い花ですが、黄色い花もあります。銀に対して金のキンランです。これはギンラン、ササバギンランより少なくなっていて、絶滅危惧種Ⅱ類に指定されています。こちらはササバギンランよりもっと花が開きます。開いている分普通の花らしくなるのですが、その中はやはり普通の花と違ったものに見えます。私は3本のバナナの前に緑色の小さな宇宙人が立っているように感じるのですが皆さんはいかがでしょう?
キンランの花の中には違ったものが存在するように見えます
ランが進化した証拠の一つとしてこれらの不思議な姿があると言います。実はランではメシベとオシベが合体したり、虫を導くために花びらの一部を特殊化したと言うのです。どうしてそういう風に進化したのかは分かりませんが、ランにとっては明確な理由があるのでしょう。おかげで我々は美しく不思議な形を楽しめるわけですが、こう言う進化の姿を見せられると人類の進化も気になります。人類の進化が止まったのかどうかは分かりませんが、現代では進化そのものよりも遺伝子操作の影響の方が心配なのかもしれません。
未来の地球でも平和で健全な人類が不思議なランの花を楽しめている状況であることを願いたいですね。
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