らくらくわくわく 山野草見て歩き

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第21回
イワタバコと言ってもタバコの仲間ではない

ところで、こんなきれいでかわいい花の名前がイワタバコ。全く似合いません。これは花から付けられた名前ではないからです。タバコと名が付いてもタバコはナス科、イワタバコはイワタバコ科そのもので全く別の種類です。種類は違っても葉がタバコに似ていると言うのです。

イワタバコの葉

タバコ畑の様子


タバコは日本に自生していません。今は特定の農家が栽培しているだけなのでその辺で見る、と言うわけには行きません。そもそもタバコの生産量は大きく落ち込んでいて、全国でも限られた地域でしか栽培されていないからです。幸い隣の県で栽培しているというのでドライブがてらタバコ畑を眺めてきました。


大きなタバコの葉大きなタバコの葉

一目見て、え~っ何!この大きい葉っぱ、と言うのが素直な感想でした。本当に大きな葉っぱです。ヒマワリの葉も大きいですが、それ以上だと思います。
このタバコの葉に似ているからイワタバコ。う~ん、似ていると言われれば似ているような感じはしますが…。葉の形や表面の他に、花が小さい割りには葉が大きく目立つこともあったのかもしれません。小型の花にしては大きな葉です。


ビロードモウズイカの葉ビロードモウズイカの葉

日本のものではありませんが、大きな葉でニワタバコの別名を持つものもあります。その名はビロードモウズイカ、葉の大きいところは確かにタバコの雰囲気があります。


イワタバコの名はタバコが日本に渡ってきたのは室町時代以降と言うから、それ以降なのでしょう。より古くはイワヂシャとかイワタカナとか呼ばれていたようです。
意外にも昔から知られていた花ですが、今は山野草愛好家を除きあまり知れ渡っておらず、日陰の岩場でひっそり暮らしています。

まあ、イワタバコにとってはその方が幸せなのかもしれませんね。

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