第4回
サクラスミレはスミレの女王
2014.03.18 [西原 升麻]
この何年か、初めてのスミレに毎回出合っています。特にスミレを探して…というわけではなくても山を散策しているうちに見ていないスミレが見つかっていたのです。それが今回のスミレは、初めて探しに出かけました。
@スミレ:ちょっとおー、私を無視する気? スミレの話しなのに!
あっ、いやそんな気は毛頭なく、この次に紹介しようと…。
@スミレ:本当? それはともかく、どのスミレなの?
@ショウマ:相変わらずせっかちだなあ、もう少し続きを聞けば理由も分かるんじゃないかな?
そうです。今回は理由があってそのスミレを探しました。普通スミレは春の花で、早いものは3月頃から咲き、5月の末で大体は花が終わります。でも、中には終わりの5月頃から咲くものがあり、サクラスミレも咲く時期が5月過ぎと遅く、その場所も限られているので、5月下旬にそれを見る目的で出かけたのです。
サクラスミレの全体
@スミレ:ああサクラね、知っているわよ、あの大柄なやつね。
@ショウマ:やつとはずいぶん酷い言い方だけど、そんなに背が高いのかい?
@スミレ:ううん、背はそれほど違わないけど顔がでかいのよ。
@ショウマ:なんか、イジワルになっていない?
サクラスミレはスミレの女王と呼ばれているので、スミレさんは対抗意識があるのかもしれませんね。草丈はスミレと同じ程度ですが顔が…、いや花がひときわ大きく立派なのです。普通スミレの花は2cm程度、サクラスミレは2.5~3cmになると言います。生物では女王蟻、女王蜂、など、女王は大きいことも意味しているので、スミレさんの言う事も一理ありますが、花の場合は豪華という意味もあるのだと思います。
サクラスミレが大きいのは分かると思います
ただ、それだけの写真を見ても大きさの実感はできません。そこで、他のスミレを合成してみました。実際の対比ではありませんが、最初に見た感覚はこんな風でした。
@ショウマ:そう言えば君とサクラが一緒なのはあまり見ていない気がするけど…。
@スミレ:あっ、気がついた? 私より冬からの目覚めが遅いのよ。寒がりなんじゃないの?
いや、反対に暑がりみたいです。涼しい1000m程度の山の草原を好むようで事実、票高1100m、山の草原でみられました。
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