第17回
その16 “果実との交換(10)” –果実の育成法 (1)–
2012.01.24 [山田 英次]
皆さん、こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの山田英次です。
昨年末までのコラムで、伝統的でベーシックな投資対象である4カテゴリーの値動きと、その平均値をご覧いただきました。
年末年始を挟んで、少々時間が経過しましたので、ここで改めてポイントを整理しておきたいと思います。過去20年間のデータから導き出された事実は、以下の2点でした。
①投資対象の1つ1つはジェットコースターのような値動きをしている。
②4つのカテゴリーを均等に保有した場合、過去20年間のその平均利回りは、3.64%となっている。
2008年のリーマンショックのダメージを加味しても、そこに確かに3%超えの利回りが存在するという極めて単純だけれども重要な事実が、過去20年間の表から読み取ることができました。ですが、ここで、『資産運用なんて簡単だ!』と考えてしまうと、大怪我をすることになってしまいます。
今回のコラムでは、この利回りをどうやってできるだけ高い可能性で確保するか、言い換えれば、利回りという果実をいかに確実に育てていくかの第一のヒントとなる『感情のコントロール』について、お話したいと思います。
アナリストですら1年後の株価は分からない
昨年(2011年)の今ごろ、日経平均株価は10,000円と11,000円の間をうろうろしていました。このころ、多少の足踏みはあるにせよ、近い将来の日本経済の復活劇を予想していたアナリストも少なくありませんでした。
しかしながら、その後、国内では東日本大震災という未曽有の大災害が、海外(ヨーロッパ)では、南欧諸国の財政危機(債券問題)が発生し、マーケットは大きく混乱し、現在の日経平均株価は8,000円台半ばで推移しています。
※参考:NYダウは、2011年1月、2012年1月ともに12,000ドル前後で推移しています。
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