第27回
お金がない人がさらにお金がなくなるしくみ
2013.03.12 [山田 英次]
バーゲンセールのばかげた話
先ほどのお話は、皆さんが50万円の限度額までクレジットカードを使った後に、その返済が済むまで、そのクレジットカードは一切使わなかった場合のお話です。
あくまで一般論ですが、リボルビング払いを活用する多くの人は、ある程度の返済が進むと、つまり追加で使えるショッピング枠にゆとりが出てくると、またその枠を活用してリボルビング払いで買い物をする傾向が見られます。
もしこのリズムを繰り返すと、いつまでたっても返済は進まず、利息だけが継続的に発生することになり、ますます値札と自分の支払額の差が膨らんでいくことになります。
皆と同じように生活しているはずなのに、なぜか生活が苦しいと感じている人の中には、この支払方法を多用している人が少なくないのです。
最後に、この支払方法の誤った使い方の一例をご紹介して、今回のコラムを終わりにしましょう。
<リボルビング払いの誤用例>
冬物バーゲンセールで30%offの商品をカゴいっぱい(総額10万円)に詰め込んで、レジでリボルビング払い(月額1万円)を指定する。
↓
10万円の値札に×がつけられ、7万円となっていたが、その支払総額が11万円を超えてしまった。
(理由)
10万円×70%×約1.6倍=11万2000円
これなら、定価で買っておいた方がよかったということになりますよね。
これでは、本人だけが得した気分で、実際は定価よりも12%も多いお金を払っているという、笑うに笑えない状態になってしまっています。
もしこの方のリボルビング払いを使った理由が「現在、家計に経済的ゆとりがないから」であったら、さらにお金が無くなってしまうことになります。
このような特性を持つ支払方法ですが、クレジットカード会社のパンフレットを見ると、「月々の支払いを平準化する賢い大人の支払い方」に近いイメージで紹介されていることが多いように感じます。
お金の仕組みを知ることは大切です。
ではまた次回、会いましょう!
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