フロム・ナウ的失敗しないマンション選び

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第20回
2010年度最も評価されたマンションとは?

《首都圏優秀マンション表彰とは》

みなさんは、「週刊住宅新聞社」をご存知でしょうか?この会社は、住宅・不動産関連専門のメディアとして、業界では知られた歴史ある新聞社です。

「首都圏優秀マンション表彰」は、週刊住宅新聞社が自社の50周年事業として2010年より始めたもので、首都圏で販売されたマンションを専門家とともにさまざまな観点(商品企画、立地、機能、設備、サービス、市場性、居住性など)から多面的に評価し、優れたマンションを表彰するものです。
まだ歴史は浅いですが、マンション業界にはこうした表彰制度がなかったため、どんな結果になるのか、私は注目してきました。そして、日々マンションを見ている私にとってこの表彰結果は、私の評価と一致する部分も多く、なかなか納得がいくものでした。

専門メディアや専門家が評価するマンションとはどんなものか、私も評価したマンションを中心にご紹介したいと思います。なお、受賞したマンションは、2010年4月~2011年3月の間に分譲されたものです。
これらを参考にしつつ、「優れたマンション」を見極めるコツが少しでもわかれば、資産価値を保ち続けるマンションを手中に収めることができるかもしれません。

カッコ内は不動産会社名。(★)印は私が発行しているメルマガ「『マンションは間取りで選びなさい』の先の話」でも推奨したマンションです。また、「斉藤ヒジリ評価」は5段階評価です。

<最優秀賞>

中野ツインマークタワー(野村不動産、三井不動産レジデンシャル)…88点(★) 東京都中野区/総戸数234戸

斉藤ヒジリ評価:4.5(メルマガVol.9/2010.12.8配信号にて推奨)

このマンションは、JR中央線「中野」駅徒歩2分という好立地もさることながら、中野駅前としては初めてという注目すべき大規模タワーマンションです。また、分譲は三井不動産&野村不動産。こうした条件が今後揃いにくいという希少性も相まって、販売は早期完売となりました。
タワーマンションならではの眺望、日当たりの良さ、またオーダーメードによる間取りの多様性も功を奏しました。また、スケールメリットを生かした充実した共用施設、ホテルライクなフロントサービスなど、どれをとっても付加価値の高いマンションです。中野駅前における再開発の進展など、地域の将来性も楽しみです。
これらを総合すると、2位のマンションに10点以上も差がついたのもうなずけます。
中央沿線で都心に近い中野や高円寺などは、単身者からファミリー層まで幅広く人気がありますが、古くから開発が進んだ街であるため、土地の区割りが小さく、大規模なマンションを建てられる用地が少ないのです。
よって、徒歩10分圏内という好立地でのマンション用地は非常に希少価値が高く、ここのエリアでマンションを探していた消費者にとっては非常に魅力的だったといえるでしょう。

次のページでは、優秀賞受賞マンションを規模別に見ていきます。

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