第4回
2011年マンション選びのツボ
2011.06.07 [斉藤 ヒジリ]
このように、今年はマンションを買うタイミングとして、価格面においては必ずしも「お買い得」というわけではないということがわかります。総額としてはローンが組める価格でも、住みにくい、コンパクトな間取りでは、元も子もありません。震災の影響で相場も不透明な状況です。マンションの価格、間取りともにシビアに見極めたいところです。
「今が買い」と言われているのは、住宅ローンの減税や、低金利のローンなど、むしろマンション相場以外のメリットが大きいから、ということがいえます。いいかえれば、これは不景気の中、無理やり需要を引き出している状況で、景気回復に下支えされた、いわゆる健全なインフレではないということで、危険を感じます。
また、こうした価格上昇には、マンション業界の悪いところで、「売れる」とわかれば、すぐに価格を釣り上げるところにも要因があるともいえます。したがって、そうした無駄に高いマンションを購入してしまうと、将来売却するときに、大きく損をしてしまう可能性も考えられます。
ですから今が買い時、と焦って買う必要はまったくありません。じっくりと条件の良いマンションを選ぶことが重要でしょう。マンションの価格が適正なのか、周辺の相場や、過去の価格データも見ながら見極めることが大事になってきます。このように今年のマンション選びでは(単位当り)価格に注意してください。価格について冷静に判断することが求められます。
次回は、「2011年にマンションを買うメリット」についてお話しします。
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