第7回
私の時間 そこに子どもたちがいる、自然で懐かしい光景
2011.08.23 [木原 洋美]
一緒に「緑のカーテン」を栽培
目にも涼しげな緑のカーテン
最初に見せていただいたのは、すくすくと成長している緑のカーテンでした。
緑のカーテンづくりは今年、節電のために取り組むホームが増えていますが、同ホームでは「エコと地球温暖化防止に少しでも貢献したい」と、昨年の5月からはじめていたのです。
ゴーヤに朝顔、フウセンカズラにヘチマ。さらに色とりどりの草花。
バルコニーに生い茂る緑は、小雨のなかで、みずみずしく輝いて見えました。
「いつもなら、これからご入居者様と子どもたちが一緒に、草花に水をあげるのですが、あいにく今日は雨降りなので、水やりは中止です」(施設長さん)
いわれてみれば、バルコニーへの出入り口脇に、ご入居者と園児の名前が書かれた水やりの当番表がつるされているではありませんか。
日付の下に記されたマル印を目で追っていると、仲良く水やりする姿が見えてくるような気がしてきました。
緑のカーテンはご入居者と保育園児が一緒にお世話しています。なんだか懐かしい光景だと思いませんか。
「世代間交流とプラスアルファ、自然に親しむみたいなことも、取り組んでいきたいなと思いまして。最初の種まきから、発芽させて、植えて、水やりして、ネットをかけて、ネットを取るまで一緒にやりました」と後日話してくれたのはケアスタッフさん。
日常的な触れ合いを通して、子どもたちはご入居者からさまざまなことを教わり、「おじいちゃん・おばあちゃんすごい」と尊敬する気持ちが芽生えるといいます。
また、車椅子に乗っているご入居者と一緒に出掛ける散歩でも、子どもたちはぐっとくる思いやりを見せてくれるそうです。
「夏場など、戸をあけていると、下の階から子どもの声が聞こえてきますよね。すると、「ああ子どもの声が聞こえる」と、ご入居者様がにこやかに目覚めたりとかもあります。やっぱり子どもの力ってすごいなって思います」(ケアスタッフさん)
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