第4回
ライフ&シニアハウス 港北2 協働でつくる理想の「ハウス」
2011.07.05 [木原 洋美]
自分たちが住みたいハウスを計画段階から参加してつくる
ハウスの外観
「理想の老人ホームってどんなホームだろう?」と、いつも考えています。
そして老人ホームを訪ねる際は常に「このホームに自分の親を入居させたいと思うか?」あるいは「私自身、入居したいと思うか?」というスタンスで、真剣な気持ちでチェックに勤しみます。
でも当然のことながら、なかなか理想には出会えないもの。
まして理想の中身自体、人それぞれですから、どこかで折り合いをつけるのは仕方がない…と通常はあきらめがちです。ですが、「あきらめずに理想を追求できる仕組み」が実はあるのです。
今回ご紹介する介護付有料老人ホーム「ライフ&シニアハウス 港北2」は、ユニークな仕組みによってつくられ、運営されています。
その仕組みの特徴は「協働」です。
ハウス(ハウス=我が家という意味で、ここではホームではなくハウスという呼び名にしています)の開設計画は、「NPO福祉マンションをつくる会」とハウスへの入居を希望する人たちの協働が、重要な原動力となったといいます。
具体的には、開発・開設計画をたてる運営会社(株式会社 生活科学運営)に対して、自分たちの住まいへの希望をまとめ上げ、計画を牽引したのだそうです。
こうした協働を同ハウスでは「参加型のハウスづくり」と言っています。
「NPO福祉マンションをつくる会」は、介護、子育て、障害を持った人のサポートや、独居になっても孤独ではない生活を、新たなコミュニティーを通じて一緒に考えていこうという住まい手の会です。自分たちが住む地域に、自分たちが望む住まいを「福祉マンション」を中心につくっていくことをめざしています。
つまり「ライフ&シニアハウス 港北2」は、もともとこの地域に住んでいた方々が、自分の理想とする老後の住まいをカタチにするべく計画段階から参加して、話し合いを通してつくられたハウスというわけです。
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