第15回
“自宅と同じように”を追求する“大人”のホーム〈アミーユレジデンス野川〉(2)
2012.02.28 [木原 洋美]
手すり付き浴室は標準設備。ナースコールもついています。
業界で最初に、入居一次金を廃止
全国で197の「アミーユ」を展開する株式会社メッセージは、ご入居者の負担軽減を考え、業界の先陣を切って“入居一時金を廃止”したことでも知られています。
月額入居費用(家賃、管理費、食費含む)も関東で18万~23万前後とリーズナブル。(将来的には年金で賄える15万円前後まで下げられるよう工夫したいそうです)
土地も建物も自己所有しない借地借家方式。食事はセントラル集中調理、各施設でご飯とみそ汁をつくり、おかずの最終調理をしています。初期投資やコストを抑えることが、利用者負担を低くできる秘訣だといいます。
ところで、介護業界では離職率の高さが問題になっていますが、『アミーユ』も低い方ではなかったと言います。
「2008年に介護スタッフのキャリアアップ制度をスタートさせてから、介護の専門職としての将来像が描きやすくなり、離職者は減ってきています。
この制度は、能力と経験で給与をアップさせる制度です。
「介護スタッフ」の能力には、知識に加え、現場を通して身につける熟練度が求められます。熟練度をアップするためには、長期的に働き続けていただくことが必要です。
そこで弊社では、「介護スタッフ」の仕事のあり方を見直すとともに働きがいを創出することで、長期的に働く環境を整備し、ご入居者様にご提供する介護の質を向上していこうと考え、そのために、「介護スタッフ」の能力を適切に評価し、能力向上に見合う給与をお支払いする制度を導入しました」(同)
以前より改善されてきたとはいえ、介護職の給与はまだまだ低いといわれていますよね。
私がほかの取材でお会いした、ある施設の副施設長さんも、「介護の現場が好きだけど、給与が低くて家族を養えないので管理職をしています」と語っていました。
アミーユでは、10段階のキャリアランクを設定し、15年から20年の経験で、子供2人を養うために必要な550万円~600万円の年収も可能となるそうです。
こういう改善は、介護現場だけでなく、介護される側にとっても朗報なのではないでしょうか。素晴らしいスタッフには、その仕事に見合うだけの報酬で働いてもらいたいですから。
「私は自分のホームに誇りを持っていますし、自分が入居するならアミーユがいいと思っています。でも、個性的なホームですから、100%の方が気に入るということはないと思っています。だからこそ、見学に来られた方には、どうぞほかの施設も見てきてくださいとおススメしています。比べて、理解して、納得して入って欲しいからです」(アミーユレジデンスY施設長)
リスクへの覚悟と自己責任、家族の積極的なかかわりは必要ですが、それらも含めて、真っ直ぐに「理念」の筋が通った運営スタイル、利用者本位のコンセプト、積極的に改善に取り組む姿勢が見える『アミーユ』、気に入りました!
アミーユレジデンス野川
http://www.amille.jp/search/index.cgi?c=shop-zoom&pk=183
アミーユ(業績等のIR情報の開示も細かく行っています)
http://www.amille.jp/
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