第10回
〈フェリオ成城〉 より良く進化していける仕組みがあるホーム
2011.10.04 [木原 洋美]
リビングはユニットごとに違う色使いの家具が備え付けられています。
敏感に反応し、積極的に改善する仕組み
具体的には、ホーム内のスタッフを同社がケアの3本柱として掲げているアクティビティ、リハビリ、ターミナルケアの3グループに分け、問題や課題を発見して改善に取り組み、効果を評価。同社の運営するフェリオ多摩川(大田区)やフェリオ天神(福岡)など他のホームひっくるめて発表会を行い、改善を競い合うという試みを導入したとのこと。
QC活動って、やったことがないとぴんと来ないかもしれませんね。
会社員時代に体験した立場から言わしていただくと、すごく有効な活動です。
何よりも、日々問題意識を持って働くことで、日ごろ見過ごしがちな場面でも、多くの気づきを得られるようになります。
それに老人ホーム内での仕事の質って、目に見えにくいものですが、QCをやってみるとだいぶはっきり見えてきて、かつ評価が伴えば、改善に対するスタッフのモチベーションも高まると思うのです。
「QC活動をすると、介護の視点だけでなく、全体的な視点から介護を見られるようになります」
と中島ホーム長も言ってました。
ただ反面、正直なところ、QC活動ってすごく面倒でもあります。
いくら、自分の【仕事の】ためになるとはいえ、通常の自分の仕事をしっかりとこなした上での、ある意味サークル的な活動だからです。
日ごろの業務で手一杯、それどころかオーバーワークでヘトヘトみたいなホームには不可能でしょう。
QC活動が成り立っているということは、フェリオ成城が、人員配置にも恵まれたホームである証しともいえるのです。
「介護は人」です。人が忙しすぎて心を失くすようなホームでは、まともなケアはできませんから。
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