第6回
収納計画 NO.2(玄関)
2011.06.28 [平岡 さなえ]
今回からは、各場所の収納について書いていきたいと思います。
お客様のお宅を訪問したとき、一体この家は何人家族なんだろうと思うくらい、たたきに何足もの靴が出しっ放しになっている玄関を目にすることがあります。冬ともなると、何足ものブーツが並び、大変窮屈な玄関も多々見受けられます。
どうしてそのようになるのでしょう。下駄箱が小さいからです。
昔に比べると、靴の種類が増え、一人が所有する靴の数も多くなりました。特に女性用の靴には、パンプス、ローファー、サンダル、ショートブーツ、ロングブーツ、スポーツシューズなどがあり、現代の成人女性が所有する靴の数は、一人あたり12足以上ではないかと思います。
ショートブーツは靴2足分、ロングブーツは靴3足分の場所を取ることを考えても、靴の収納にはかなりの場所が必要だということがお分かりいただけるでしょう。
男性が所有する靴の数は女性に比べると少なくはありますが、やはり昔より大きなサイズを履く方が増えています。デザインによっては先が尖っている靴などもあり、従来の奥行き30㎝という下駄箱の大きさでは入りきらなくなってきているケースもよく目にします。
また、子供が男の子か女の子かによっても変わってきます。当然、女の子が多い家庭の方が一般的に靴の量は多いですし、また、子供が小さいうちは収納しきれていても、年数が経てば大人になり、靴の量は増え、大きさも大きくなりますから、片付かなくなっていきます。
靴が全部しまいきれなかったり、ブーツが下駄箱に入らなかったりするために、季節はずれの靴をクローゼットや納戸などに収め、衣類のように季節毎に入れ替えなければならないような面倒な生活を強いられている方も増えています。
家を建てる側に任せていると、靴が何足入るかなどよりも、デザインを重視したものや一般的なサイズの下駄箱を設置されてしまいがちです。
収納する時になって全部入りきらないと気付くのではなく、収納計画を立てる時に、何足入るのか、現在お持ちの靴がすべて入り、なおかつ余裕があるか、そして子供が成長しても対応できるかなどを考えて、下駄箱を選ぶようにしましょう。
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